はてなブログのSEOってすごいんですね。
ブログを移行したり、削除しても検索結果にしぶとく残り続けます。
中身のないページは検索してたどり着いた方の期待を裏切ってしまうため、後片付けはしっかりやりましょうという話。
はてなブログでは直接外部(移行先)へのリダイレクトの設定ができないため、 JavaScriptを噛ませてリダイレクトさせて行うようです。 これをやらずに移行先だけ示して放置していました。
今回は移行先(当ブログ)を示すだけのはてなブログのページが、移行先より検索順位が上にある原因について探ってみます。
記事を削除したい方ははてなブログの記事を消してGoogleの検索結果からも削除するを参照してください。
現象
ちなみにProではなく無料のユーザーでした。
記事を独自のブログへ移行しました。 その際、中身を消して移行先へ促すリンクだけにして半年経っても検索上位に残ります。 さらに、その記事すら削除して1週間経ちましたが、Entry is not foundのページが検索結果に残っています。
検索キーワードは「Java post json」と、ニッチな技術記事なので競争が緩いのも原因ではあります。
2番目が中身を消したはてなブログの記事。 3番目が移行先の記事。
現時点ではてなブログのリンクを踏むと、Entry is not foundになる。
下は消す前の移行を説明したページ。
このまま、半年程経っても上位に表示されていた。
ニッチな内容だからこそ中身のないページが上位に表示されるのは困るしとても申し訳ない気持ちになる。
経緯
- 2017/09/21 はてなブログへ記事を投稿する。
- 2018/07/28 ブログを移行、中身を消して移行先のリンクを表示する。
- 2019/01/11 公開していた記事を削除した。
- 2019/01/23 検索結果に残っていることを確認、削除を試みる。
移行先を示すだけのページがなぜ上位に表示されていたか。
本題です。
ブログを移行した際に、はてなブログのページは上述のように移行先だけを表示していました。 そのページが半年経っても上位に表示され、かつ、移行先のページよりも検索結果が上にあります。
コンテンツを移したページよりも、中身のないページの評価が高い。 考えられる理由は、
- 更新後の中身の解析がされていない。
- アクセスが続いているため、評価が下がらなかった。
- はてなのページランクの評価がとても高い。
Googleのクローラーは優秀であるはずなので、数ヶ月の間1.が放置されることはないと思います。 2.は変わらず毎日100pvほど流入しています。 3.は、はてなのユーザーは固有のサブドメインを持ちます。 私の場合「suzu6.hatenablog.com」です。 サブドメインもドメインの影響を受けている?
Googleの評価基準
比較する前にGoogleの評価基準を確認します。
Googleは検索エンジンのアルゴリズムを公開はしていませんが、 Google が掲げる 10 の事実からユーザーの利便性を第一に考えていることが伺えます。
2, 3, 4, 5の項目を自分なりに解釈してみると、サイトの専門性、ページの表示速度、被リンクとそのドメインの評価、モバイルのユーザビリティあたりが重要だと思います。サイトの専門性はコンテンツの中身と記事数に分けて考えます。そのあたりを比較してみます。
また、Googleでは以下のガイドラインも策定しています。
ページランクや検索エンジンのアルゴリズムについては 検索エンジン自作入門 ~手を動かしながら見渡す検索の舞台裏 がおすすめです。
比較
移行してから半年経っており、当サイトも検索結果に載った。 そのため、クローラーがやってきてページの評価を行なっている。
つまり、どこかの要因で当サイトのページが低く評価されているはず。
コンテンツの中身
コンテンツの中身は移行したので、移行先の方が高いことは明白です。
記事数
はてなブログでは4つ記事を投稿していました。 当サイトでは少しづつ増やして、60記事以上になっています。
これが要因ではない。
ページの速度評価の比較
はてなの記事は速いイメージがあります。
はてなの記事を復元して、PageSpeed Insightsでページ速度の評価を測ってみます。 復元は「記事の管理」の「ゴミ箱」からできます。
url | モバイル | PC |
---|---|---|
http://suzu6.hatenablog.com/entry/2017/09/21/234704 | 31 | 88 |
https://www.suzu6.net/posts/35 | 47 | 99 |
PCのスコア
あれ?意外と勝っていた!?
2018年12月にブログの構成をNetlify+Nuxtの静的サイトに移したため、それが評価されたようです。 頑張って作って良かった。
静的サイトを作る上でホスティングサービスの検討とNetlifyを使ってみた感想
見にくる方は、PCがメインです。 モバイルはとりあえずこのままで行きましょう。 スコアはそこそこあるので、ページ速度が原因ではなさそうです。
補足
2018年07月に作った最初のブログはAWS lambdaの上にPython +Flaskの構成でした。 実はまだlambdaに残っていてこちらから見ることができます。
モバイルは74
lambdaはアクセスがない間、スリープ状態になるため初回の応答はもう少し低いです。 また、DynamoDBにある文章を毎回書き出しているため、応答も1秒以上かかります。
モバイルのユーザビリティ
はてなブログも当サイトもレスポンシブ対応しています。 見栄えの部分では大差なさそうです。
PageSpeed Insightsの評価は47対31と当サイトの方が若干高いです。
被リンク数のチェック
被リンクのチェックは蟹さんで行います。 ページではなくサイト全体の引用数がわかるみたいです。
はてなブログ
0でした。。。 ブックマークに登録されるほどのものではないため、しょうがない。
移行先(当サイト)
被リンクのページタイトルとURL | OBL |
---|---|
1 suzu6 - Qiita | |
2 SAStrutsでPOSTされたもの(リクエストパラメータ/JSON文字列)を受け取る話 - liliel_OvO’s blog | 65 |
3 Python - ZappaでFlaskプロジェクトをデプロイする方法|teratail | 0 |
アンカーテキストとnfは空欄でした。 自分で貼ったものを除くと、1件引用されていました。ありがとうございます。
被リンク数は移行先の方が多い結果となりました。 少ないので大差はなさそうです。
アクセス数
一応アクセス数にも言及する。
記事の性質上、平日にPCからのアクセスが多い。 サイト全体でははてなブログが1000pv/月ぐらい、当サイトが3000pv/月くらい。 記事数が10倍以上あるのに、pv数は3倍の開きしかない。。。すごいなはてなブログ。
ユーザー数など細かいものは、はてなブログをアナリティクスに登録していないため不明。
ここまでまとめ
移行先(当サイト) | はてなブログのマイページ | |
---|---|---|
コンテンツの中身 | ○ | × |
記事数 | 60以上 | 4 |
PageSpeed Insights PC | 99 | 88 |
PageSpeed Insights Mobile | 47 | 31 |
被リンク数 | 3 | 0 |
月間pv数 | 3000 | 1000 |
あれ? ここまでの比較では明らかに移行先の方が評価が高くなる結果になっている。 それでもはてなブログの記事の検索順位が落ちなかった要因は何だろうか。
その他関係しそうなのはこのあたり。
- 記事の投稿していた時間の差(2年の差がある)
- metaタグの設定
- HTMLの構造
- 広告の数
やっぱりサイトの構成がはてなブログは強いんだろうな。 はてなブログのエコシステムを活かせないほど弱小サイトだったが、恩恵は十分に得られていたのだろう。 コンテンツの内容で優っているはずでも、勝てないぐらいです。
結論:独自のサイトよりもはてなブログの方が断然強い!
自分向けには、改善する余地がたくさんあるから勉強していきましょう!です。
実際に検索エンジンを開発してきた山田浩之氏と末永匡氏の著書です。 この機会にもう一度読んで手を動かしてみたいです。